ノートを書くことで過去を振り返ることができる
――どういう経緯で『京大 芸人 ノート』を出版することになったのでしょうか?
菅 宝島社さんから「ノートについての本を作りたい」というお話をいただいて。一般的に勉強用と仕事用のノートは違う使い方をすると思うんですが、僕らは、勉強も仕事も同じような感じでノートを取ったら上手くいくのになぁと考えていて、それを伝えたいなと思いました。
――執筆はどのような流れで進んでいったのでしょうか?
菅 全部リモートで、いまだに出版社の方にも会ってないんです(笑)。リモート会議で僕たちがしゃべったことをまとめていただいた感じです。正直、最初はノートだけで一冊の本にするのは大変じゃないかと。15ページぐらいで終わるんじゃないかなって思いました(笑)。でもしゃべればしゃべるほど、ノートってすごく大切だと改めて感じる貴重な時間でした。
――お互いのノートの取り方について、日ごろから情報交換みたいなことはしていたのでしょうか?
宇治原 特になかったです。なんとなく普段から見ていたら分かりますし、勉強の部分でいうと、今までに出した本でもノートについて話していますからね。
菅 ただ宇治原さんが大切なポイントを斜めに書くというのは今回初めて知りました。
――高校時代、お互いノートの貸し借りはありましたか?
菅 ちょいちょい借りていたような……でも違う人からだったかも。
宇治原 ゼロではないかもしれんけど、そこまで借りた記憶がないかな。
――ノートを取る時間はルーティン化した方がいいと書かれていましたが、お二人はノートをいつ書きますか?
菅 僕は朝ですね。現場ではあまり書かず、前日のことを思い出して書いています。睡眠時間を確保するのと同じような感じで、10分でもいいからノートを取る時間を確保する。特に若いうちは失敗することが多いので、ノートを書くことで振り返ることができるし、後々活きていきます。ただ宇治原さんは、このノートの本を作ってから、ノートを普段より多く取り出した気がするんです(笑)。
宇治原 さすがや。よう見てたな(笑)。
菅 恥ずかしいかなと思って、あえて言わなかったんです。
宇治原 『京大 芸人 ノート』は僕が1人目の読者です(笑)。先ほども話しましたが、菅さんがどういうことをノートに書いているかは、なんとなく感じ取っていました。もちろん自分のノートもありましたけど、一緒にしゃべって本を作る過程で、より重要性に気づいたんです。なので改めてノートを厚めに書くようになりました。物理的に無理なときはスマホにメモして、出せるときはノートに書くようにしています。