私の歌を聴いて、ビジョンを広げて夢を掴んでほしい

――2ndアルバム『visions』のコンセプトをお聞かせください。

milet 1stアルバム『eyes』のリリース前は、デビューしてからもなかなかライブができなくて、みなさんに会えず不安な気持ちのまま活動していました。でもライブをしたときに、支えてくれている方の存在を感じて、視線の温かさに感動しました。ありがとうの気持ちを込めて1stアルバムを『eyes』と名付けました。今回は、私の歌を聴いてもらって、みなさんがビジョン、展望を広げて夢を掴んでほしいと思って『visions』というタイトルにしました。タイトル通り、前向きな曲が多くなっています。

――より楽曲の振り幅が広くなった印象です。

milet 『visions』って考えたときのビジュアルイメージが、プリズム=光の屈折だったんです。角度によって見え方が変わるように、この曲たちによってみなさんの見える世界が少しでも変わればいいなという意味もあります。

――先行配信曲の「Fly High」について聞かせてください。

milet ウィンタースポーツのテーマソングとして書き下ろした曲です。冬のスポーツは寒い中で行うものですが、アスリートたちの中身はすごく熱いし、雪の中の炎というイメージが浮かびました。寒さと孤独の中で戦い続け、一瞬に懸けて挑んでいる選手のみなさんや、受験や就職活動を頑張っている方々にエールを送れる歌を作りたいと思って、気合いを入れて書きました。

――サビの“We’re gonna run together”というフレーズが印象に残りました。

milet ひとりで何かに打ち込んでいるときって、周りが見えなくなる瞬間があるじゃないですか。でも、振り返ると支えてくれていた人たちや、見えなくても応援をしてくれている人が必ずいる。私も、歌でみなさんのそばにいるよという思いを込めました。

――アルバムの柱になった楽曲を挙げるとすると?

milet 「One Reason」です。この曲は映画『鹿の王 ユナと約束の旅』の主題歌として書き下ろした曲で、ONE OK ROCKのToruさんと一緒に作らせていただきました。この映画は、血の繋がり以上に繋がっている2人の愛が大きなテーマになっています。私も曲を作るとき、無意識に愛という普遍的で大きなテーマが曲に組み込まれていることが多いです。私も人からたくさん愛をもらってきましたし、私自身も与えることが好きです。愛に溢れた人生を送ってきたので、映画のテーマとしっくりくるところがありました。主人公の2人は、愛し続ける理由があるから、どれだけ離れていてもずっとお互いが心の中にいる、その気持ちがあれば寂しくないのかなと思って。そんな柔らかさや優しさがToruさんのサウンドにも溢れていますし、広大な大地のようなスケール感で普遍的な愛というテーマが広がっているのがこの曲の魅力だと思います。

――ティーンのみなさんには、アルバム『visions』をどんな思いで聴いてほしいですか?

milet 「Fly High」もそうですが、私は無意識に誰かを想って曲を作ることが多いです。私が引っ張っていくときもあれば、一緒に落ち込んだり、立ち上がれそうなときは後押しできるような曲が作れたらいいなと思っています。10代は勉強や受験、中にはお仕事をしてる人もいて、いろいろな場面で大事な勝負時があります。このアルバムに関してはどれも明るくて、未来に進んでいきたいというポジティブなメッセージが含まれている曲ばかりです。なので、みなさんの心を後押しできるエンジンや材料になれたらうれしいです。

――今回、特に明るい楽曲が多くなったのはなぜでしょうか?

milet 昨年夏のファーストツアーでは、初めて全国のファンの方と会うことができて、すごく励まされました。コロナ禍でもみんなが私の音楽を求めてくれたのを、マスク越しの溢れる笑顔から感じられました。私もコロナ禍でめげそうになったり、音楽を作っても誰に届くんだろう?と不安になる瞬間もありました。でも、その笑顔を見たときに、歩いてきてよかったなって思いましたし、コロナ禍だからこそ逆に吹っ切れたところもありました。暗い曲ばかり作っているよりも、私はみんなと前を向きたいと思って、ポジティブな明るい曲を作ることが多くなりました。