FULLCAST RAISERZが純度100%のKRUMPで真っ向勝負

ROUNDを重ねるごとに高得点を叩き出し、尻上がりに調子を上げる「dip BATTLES」。今回も攻めの姿勢を貫き、「足と手を使ったフュージョン」という異色の作品で勝負。忍者を彷彿とさせる衣装、三味線や和太鼓を使ったトラックと、和のテイストを前面に押し出し、ワック、ヴォーグ、ハウスと様々なジャンルをフュージョンして、唯一無二のショーを作り上げた。

オープニング映像で、ディレクターのKEITA TANAKAのやり方をディスり、今回は自分のやり方を貫いた作品で勝負すると豪語した颯希(SATSUKI)がクリエーションを担当した「KADOKAWA DREAMS」。ホラー映画さながらの仮面を装着して、ゾンビのように予測不可能な動きで不気味さを印象付けながらも、統制の取れたチームワークで見事にまとめあげ、72,5点とこの日初の70点越えでトップに躍り出た。

「LIFULL ALT-RHYTHM」は今回初登場となる$(ドル)がメインダンサーを務め、「Time」というタイトルを掲げて、$がベルを鳴らしたときだけ、そのダンサーが踊れる斬新な構成のショーを展開。秒単位で小刻みに動きを変えたり、人を時計に見立てて回転させたりと、文字通り時間を表現したパフォーマンスで、これまでのLIFULL ALT-RHYTHMとは違った魅力を全開にした。

世界初の性別適合手術を受けたリリー・エルベの半生を映画化した『リリーのすべて』をモチーフに、ジェンダーレスをテーマに掲げた「Benefit one MONOLIZ」。自身もジェンダーで悩んだ時期があったというkeijiroをセンターに据えて、椅子、マネキン、口紅などの小道具を使いながら、脚線美を活かしたパフォーマンスをドラマチックに展開。69,5点と高い評価を得て、涙を流すメンバーも続出した。

3連勝のかかる「FULLCAST RAISERZ」が掲げたテーマは「KRUMP Fam」。長年にわたって日本のKRUMPシーンを牽引してきた、チームの中核をなすKRUMPアーティスト集団「Twiggz Fam」のみでメンバーを構成して、混じりけなしのKRUMPで挑んだ。荒々しさの中にも、巧みなコンビネーションでパフォーマンス力の高さを見せつけ、71,5点と2組目となる70点台をマークした。

前回に引き続きジャッジポイントで1位に立ったKADOKAWA DREAMSが、総合得点でも雪辱を果たせるのか期待が高まる中、この日成人を迎えたDリーガーたちに、DリーグCOOの神田勘太朗より花束の贈呈が行われた。

いよいよ最終結果発表となる。オーディエンスポイントが加算された結果、なんと前回同様にFULLCAST RAISERZが20点満点を獲得して、KADOKAWA DREAMSのポイントを上回って逆転優勝を飾った。

ディレクターのTWIGGZ“JUN”は、「昨年は無観客から始まって、この会場にいるお客さんが本当にありがたいです。このありがたい環境の中で、D.LEAGUEが10年20年続いていくような大きなものになっていくために、この素晴らしい選ばれたディレクターが集まって、いろんな葛藤の中で戦っている。このステージに立てているダンサーは本当に羨ましいです。本当に輝いているし、もっと輝かせたいという思いでいるディレクターの目に見えない活動や、スタッフのおかげです」と男涙を流しながら感謝を述べた。

MVDにはBenefit one MONOLIZのkeijiroが輝き、ジャッジポイントを目にして嬉し涙を流したメンバーたちを、さらに喜ばせた。

トータルランキングでもFULLCAST RAISERZがSEGA SAMMY LUXを上回ってトップに立った。順位の変動はあったものの、上位4チームの顔ぶれは変わらない結果となった。2022年1月27日に開催されるROUND.6では、8チームの巻き返しに期待したい。

第一生命 D.LEAGUE 21-22 REGULAR SEASON ROUND.5
日時:2022年1月10日(月)
会場:東京ガーデンシアター(東京・有明)
©D.LEAGUE21-22

Photographer:Keita Shibuya ,Reporter:Takahiro Iguchi