勉強も大事だけど遊びも大事

——現在俳優としてご活躍されているお二人ですが、高校卒業後の進路について当時はどのように考えていましたか?

橋本 高校3年生になるまで、特にやりたいことがなかったです。このまま大学に行って普通の会社に就職するのかなと思っていました。でもせっかくの人生なので何かすごいことをしたくなって。ありがたいことに親が「好きなことをやりなさい」と言ってくれたので、それなら役者に挑戦してみようと思い、高校を卒業してからお芝居を学べる学校に行きました。

鳥越 もともと自分は目立ちたがりで、人とは違うことがしたいと思っていました。高校卒業の時に何かを始めようと思い劇団に入りました。

——俳優として自立できると思ったのはいつごろですか?

橋本 最初のころはバイトをしながらだったんですけど、2.5次元というジャンルが盛り上がってきたころから、この仕事で食べていけるようになりました。でも、ずっとこのお仕事がしたいと思ったのは初舞台のとき。初日が終わってお客さんの前でカーテンコールを迎えたときに「もう一度ここに立ちたい」と思えたんです。

鳥越 僕は小劇場で演劇をしていたときです。そこでいろいろな感情の起伏や自分の引き出しが増えて、「ここで戦っていけるかもしれない」と思い、そこからは自分も本腰を入れて芝居の面白さを学んでいきました。

——『文豪ストレイドッグス』は実在の文豪や小説がモチーフですが、高校時代にお二人が愛読していた作品はありますか?

鳥越 あまり読んでいなかったんですけど、雑誌だと『Men’s egg』とか、強いて言うなら『湘南爆走族』、『SLAM DUNK』かな。漫画は友達が勧めてきたものを読んでいたくらいで、ひたすらギャル男雑誌を読み漁って、M字バングもしていました(笑)。

橋本 僕も雑誌は『Samurai ELO』とか買っていました。あと、ジャンプ作品はもちろん、ギャグ漫画もめちゃくちゃ読んでいましたし、姉妹がいるので、家に置いてあった少女漫画を借りて読んだりしていました。

——最後になりますが、進路選択を控える高校生にメッセージをお願いします。

橋本 厳しい世の中になっていて本当に大変なのは重々承知しています。それでも一度きりの人生ですから、自分にあった納得のいく仕事に就いてほしいですし、夢がある方はその夢に向かって頑張ってほしいなと思います。夢への道のりはすごく険しくて大変だと思います。でも、きっとその夢に向かうにつれて、それ以上のやりがいや経験もできるので、やりたいことがあったら挑戦してみてください。

鳥越 いろいろなことがあると思うのですが、今しかできないこともたくさんあると思います。勉強も大事だけれど遊びも大事です。今しかできないこともやっていた方が大人になってからいい落ち着きがでるかもしれません。その方がちゃんと筋が通る人間になれるのかなとも思います。

Information

映画『文豪ストレイドッグス BEAST』
絶賛公開中

キャスト:橋本祥平 鳥越裕貴
谷口賢志 田淵累生 紺野彩夏 桑江咲菜 植田圭輔
輝馬 長江崚行 桑野晃輔 堀之内 仁 広川 碧 齋藤明里
村田 充 岸本勇太 南 圭介 荒木宏文
原作:角川ビーンズ文庫「文豪ストレイドッグス BEAST」
監督:坂本浩一
脚本:朝霧カフカ
音楽/岩崎 琢
主題歌/GRANRODEO「時計回りのトルク」
配給:KADOKAWA
©映画「文豪ストレイドッグスBEAST」製作委員会

原作者・朝霧カフカ自ら手掛ける脚本によって描かれるのは、「主人公の中島敦と、その宿敵である芥川龍之介。もし、ふたりの所属する組織が逆だったら……?」という“if”のストーリーの衝撃作『文豪ストレイドッグス BEAST』。メガホンを取るのは、三大特撮ヒーローと呼ばれる「スーパー戦隊」「仮面ライダー」「ウルトラシリーズ」を手掛け、国内外で活躍する坂本浩一。本格アクションと最新のVFXで表現される“異能”バトルを我が物とし、数奇な運命をあがき生きる者たちの心情を全身全霊で体現すべく、キャストには舞台版の俳優陣が集結。原作者脚本×本格異能バトル×舞台版俳優。表現者たちの飽くなき欲求に乾いた牙が噛み合うとき——スクリーンに、新たなる「文スト」世界の扉が開く!

公式サイト

公式Twitter

橋本祥平
1993年12月31日生まれ、神奈川県出身。舞台/ミュージカル『封神演義—目覚めの刻—』や舞台『機動戦士ガンダム 00 —破壊による再生—』、『巌窟王 Le théâtre』、『KING OF PRISM —Shiny Rose Stars—』といった作品で主演を務めたほか、舞台『文豪ストレイドッグス』、『幽☆遊☆白書』、『「バクマン。」THE STAGE』など多数出演。アニメ/劇場版『王室教師ハイネ』、TVアニメ『アルゴナビス from BanG Dream!』では声優を務めており、精力的に活動を続けている。

鳥越裕貴
1991年3月31日生まれ、大阪府出身。2010年に舞台『イナズマイレブン』で初舞台を踏む。主な出演作に、舞台『弱虫ペダル』、ミュージカル『刀剣乱舞』、『ハイスクール!奇面組』、『改竄・熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン』、『いとしの儚』など他多数。2017年からの舞台『文豪ストレイドッグス』では主演を務める。その他にTVドラマ『ただいま!小山内三兄弟』、『あいつが上手で下手が僕で』、音楽ユニットWINWINのメンバーとして活動するなど幅広く活躍している。

Photographer:Toshimasa Takeda
Interviewer:Tetsu Takahashi