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カードゲームは運要素で勝てる部分が大きい

―カードゲームに興味を持ったのはいつ頃ですか?

将輝星 小さい頃から家庭用ゲーム機はやっていたんですが、カードゲームが中心になったのは中学3年生からです。それまでアナログだったカードゲームがデジタル化して、eスポーツが注目され始めた時期だったのもあって、すぐにハマりました。負けず嫌いな性格なので、当時から勝てるまでやるスタンスでした(笑)。

―普通のゲームの腕前はいかがだったんですか?

将輝星 特別上手かったかというと人並みだったと思いますが、誰よりも熱中してやり込むほうでした。

―最初にハマったカードゲームは「デュエル・マスターズ」(※2002年5月30日発売開始)だったそうですがハマった理由は?

将輝星 たとえば格ゲー(格闘ゲーム)だったら実力で負けてしまうことが多いですけど、カードゲームは運要素の部分が大きいんです。実力よりも運要素が絡むおかげで、誰でも勝てるチャンスがあります。デュエル・マスターズで言えば、大人が小学生に負けることも普通に起こりうるゲームだったので、そこに惹かれました。また市場で人気があったのも大きいです。カードゲームは一人ではできないので、周りがやっているかどうかが重要です。なので、私もデュエル・マスターズと「シャドウバース」(※2016年6月17日サービス開始)をメインにやるようになりました。

―シャドウバースの魅力は何でしょうか?

将輝星 世界観が面白いのはもちろんですが、どのキャラクターも美しいので、ビジュアルで惹かれる面が大きいです。プレイヤーの男女比だと男性のほうが多いんですが、最近は女性も増えてきた印象があります。女性から愛されるキャラが多くて、浸透しやすいデザインになっているからだと思います。

―先ほどカードゲームは運要素が大きいと仰っていましたが、プロとアマチュアの差はどこにあるのでしょうか?

将輝星 デッキ(※ゲーム前に選んでおいた1ゲーム内で使えるカードのセット)コンセプトや構築によって、ある程度は運の要素を排除することができます。カードの効果にもよりますが、2ターン目、3ターン目で相手がどう来るのか予想できれば、勝率を上げることができます。たとえば複雑なデッキの場合、戦い方が何通りもあるので、どういう戦い方が高い勝率を出せるのか予測するには、上手い人のプレイをたくさん観るのが一番です。

大会で実績を残してプロゲーマーの夢を叶えた

―高校時代からカードゲームの大会に出場していたそうですが、いつ頃からプロを意識しましたか?

将輝星 シャドウバースのプロリーグ(※RAGE Shadow verse ProLeague)が始動した2018年に、シャドウバースで食べていくこともできるんだと思ってプロゲーマーを目指しました。そのときは社会人1年目だったのもあって、急にプロ転身はできなかったですが、休みの日は地道に大会に参加して、2019年に「Shadowverse Queen’s Cup 2019Winter」で優勝してSUSANOOGAMING8にお誘いいただきました。

―高校時代はどんな進路を考えていたんですか?

将輝星 高校時代は大学進学しか考えていなかったです。大学生になってからも、ずっとカードゲームをやり続けていたので、関わる仕事に就けたらいいなと考えていました。カードゲームといっても開発や販売など、いろいろな職種がありますが、どちらかといえばイベント系の仕事に興味がありました。ただ大学卒業後は、ゲームとは関係のない会社に就職しました。

―大学時代はどれぐらいシャドウバースを練習していたんですか?

将輝星 時間にゆとりがあったので、毎日5時間以上は練習して、大会前になると1日8時間はやってました。主に反復練習で過去にミスったところを何度もやるんですが、やるたびに覚えることや発見があって、それが楽しかったので苦ではなかったです。

―カードゲームが強くなるには何が重要ですか?

将輝星 40枚のデッキの構築力、独創性、思考力が大事ですね。それを練習によって高めていくんです。

―選手によってプレイスタイルの特徴はあるんですか?

将輝星 ありますね。コンスタントに勝っている人には大きく分けて2パターンあります。1つは多数の人が持って行くデッキで練習を重ねて、ミスらないようにプレイして勝ち上がるパターン。もう1つはみんなが予想していないデッキを持って行って勝つパターンです。

―将輝星さんは「Duel Masters2016関西」で3位になったことで、デュエル・マスターズ界隈で知られる存在になりましたが、どうして、その大会で結果を残せたと分析しますか?

将輝星 練習にも相手が必要なので、その年は自分から積極的に対戦相手を募っていました。同じ相手とばかりやっていると、その人の癖に慣れてしまい、パターン化してしまいます。同じデッキでも人が変わると違うパターンの動きをしてきますし、いろいろな相手と練習したほうがいいですね。

―現在、大会出場、ゲーム配信などをメインに活動していますが、今後やってみたいことはありますか?

将輝星 ありがたいことに2020年は、いろんなテレビ番組に呼んでいただいたのですが、もっとメディアに出演して自分とチームの知名度を上げていきたいです。現在、チーム内でカードゲーム部門は私一人ですけど、今後、大会でコンスタントに実績を残せるようになったらプロリーグにも参入したいと思っています。また、今年4月からeスポーツの専門学校で講師をします。

―そうなんですね!

将輝星 カードゲームで積極的に前に出る選手は少ないですが、人に教えることで「伝える」力を伸ばして、自分の強みにしていきたいです。また、今の若い層はFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)やNintendo Switchのゲームが好きで、カードゲームの人口は減少傾向にあります。新規層のユーザーを増やさないと市場も縮小してコンテンツも止まってしまうので、いろいろな形でカードゲームの魅力を伝えていきたいです。

―最後にプロゲーマーを目指すティーンにメッセージをお願いします。

将輝星 プロゲーマーを目指す人に限らないことですが、相手の気持ちを考えて行動できることは大切だと思います。例えば、人を傷付けるようなSNSの使い方をしないようにしてください。何気ない一言でも、人は簡単に傷付きます。そういう意識を学生時代から持っていないと、将来、誰がSNSを見るか分からないと思います。手軽に匿名で利用できるSNS上であっても人に優しくできる心が大切だと思います。

将輝星(しょうきせい)

プロゲーマー

SUSANOO GAMING8所属。シャドウバースプレイヤー。デュエル・マスターズ認定ジャッジ。1995年12月4日生まれ。大阪府出身。カードゲーム歴10年。「Duel Masters2016関西」3位、「Shadowverse Queen’s Cup2019 Winter」優勝などの実績を残し、2020年より現在のチームに所属してプロゲーマーとなる。シャドウバースを中心としたゲーム配信、テレビ番組出演、専門学校講師など幅広く活躍。シャドウバース公式生放送『水曜日のシャドウバース』準レギュラー。

Interviewer:Takahiro Iguchi