前日の差し入れをきっかけにした出会いが意外な展開をもたらす

日本武道館からほど近い九段下駅の改札を出たところで、思わぬ光景が目に飛び込んできた。大福屋に長蛇の列ができていたのだ。それは、前夜の「DAY1 -黒橋優の日-」のMCで、高橋が語った大福屋のエピソードがきっかけであることは間違いない。

そうした場外でのイントロダクションもありながらの「DAY2 -白橋優の日-」の武道館。この日も、会場に詰めかけた大勢のファンが手拍子を鳴らし、高橋の登場を待ちわびていた。オープニング映像が流れた後、白い衣装の高橋が姿を見せる。

花道を笑顔で歩き、360度のオクタゴンステージにイン。深々と四方に礼をすると、ギターを抱えて「ありがとう」でライブの幕を切った。“ありがとう この世界に君という人が生まれてきてくれたこと”と全ての人たちに感謝を伝えた後、アップリフティングな「現実という名の怪物と戦う者たち」を歌唱。観客は手拍子と拳を突き上げて盛り上がり、早くも会場には一体感が生まれる。高橋の動きに瞬時に反応する光景から、ファンとの絶対的な信頼関係が伝わってくる。

高橋はこの日のライブのテーマを語る。「昨日は“黒橋優”、今日は“白橋優”ということで、僕の中にある希望、僕の中の光、そう言ったものを、みなさんに感じていただけるように精いっぱい歌わせていただければなと思います」「ちなみに楽曲は、昨日と1曲も被っておりません!」と声を上げ、観客から拍手が沸き起こった。

高橋と観客が着席すると、少年が大人になっていく思いを描いた「靴紐」を穏やかなメロディで歌っていく。ブルースハープの音色が響き「life song」が始まると、軽快なカントリーフレイバーのサウンドに合わせて観客はハンドクラップでリズムを刻む。その勢いのまま、辛いことがあっても笑いながら強く生きていこうと歌う「花のように」を歌唱する。「産まれた理由」では、子供の目線で自分が産まれてきたことや親への感謝を、優しく力強く歌にして届けた。

MCに入ると高橋は昨日の九段下駅で買った大福の差し入れの翌日談を語っていった。

「昨日、スタッフさんに差し入れした、いちご大福などがどれも評判が良かったので、今日もまた買いに行ったんです。そしたらテーブルに何も並んでなくて、おじさんに聞いたら、『何時オープンかという電話がたくさんきて、お客さんがいちご大福とかめっちゃ買ってった』と言われたんです。まさかのソールドアウトかと思ったら、ちょうど仕入れの第二陣がやってきたってことで買わせてもらいました。そしたら『お兄さん昨日も来てくれたよね』って覚えててくれたんですよ。昨日はウソみたいなホントの話で、僕が50個くらい買ってたらおじさんがえらいご機嫌で『今日も明日もいい日になるよ』って言ってくれたんです(笑)。もしかしたらおじさんは、オレのことを知ってたのかな?なんて思ったりもしたんですよ。今日もおじさんが『昨日も今日もすごい売れて、ほんとにいい日になってるよ』って言ってくれて。『お兄さん、有名な人なの?』と言われました(笑)」とファンに報告した。

さらに大福屋の話は続く。「昨日も今日もたくさん買ったもんだから、おじさんが豆大福をサービスしてくれたんです。『食べてよ、お兄さん』って。でも、ぶっちゃけ、僕は炭水化物を抜いていて食べられないんです。でもね、『いや、僕は食べません』と言えないし、そんな余計なことを言って傷つけるならウソをついた方がいいと思って、『3つも4つも食べます!』って言ったんです。今後、僕はあのおじさんにはどんな思いで会いに行けばいいのかって気分になったんですけど、でも僕がまたあのおじさんに会いに行くこと自体が大事だなと思った訳。という思いを込めて次の歌を歌います」と語り、披露したのは「今、君に会いにいく」。2日間のロングストーリーの前振りとノリノリのサウンドで会場は熱く盛り上がる。

最後は“おじさんに会いに行くー”とフレーズを変えて、この曲を大福屋のおじさんに捧げて締めくくった。ノリノリのライブは「蓋」でさらにヒートアップする。そこから一旦テンポを落とし、告白から相手への日々の気持ちの変化を歌う「8月6日」を届ける。そして、友人を励ます歌「友へ」を歌唱し、伸びやかなロングトーンを武道館に響かせた。