役者さんはファンタジックな存在だった

――板垣さんはスカウトをきっかけに、小学生の頃から芸能活動を始めていますが、そもそも芸能界に興味はありましたか?

板垣 最初は全く芸能界に興味がなかったんです。ただ映画を観ながら「どうやったらこの人たちのように映画に出られるんだろう?」とは考えていました。役者さんというのはドラマや映画でしか会えないファンタジックな存在でした。

――いつ頃から役者でやっていこうという気持ちが固まったのでしょうか?

板垣 将来的に続けようと思ったのは、中学1~2年生の頃です。『闇金ウシジマくん Part2』(2014年)や『アオハライド』(2014年)などの映画に出たときに、先輩の役者さんにすごく可愛がってもらったんです。決定的だったのが『ソロモンの偽証』(2015年)で、「すごく演技をやりたい!」というモードになりました。

――最後に読者のティーンにメッセージをお願いします。

板垣 すでに目的が決まっている人は、「小目的」と「大目的」を決めて進んでいくといいのではないでしょうか。「これとこれをやれば、これに繋がる」ということを考えて、それに向かって自由にやればいいと思います。でも学生時代って、目的が決まってない人も多い。僕の周りにも、これから就職するという大学生の仲間が多いんですが、やりたいことがないっていう人も多いです。でも、それが普通だと思いますし、やりたいことがないといけない訳でもない。焦らず楽しむぐらいの気持ちで将来を考えればいいと思います。

Information

『君が落とした青空』
2022年2月18日、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

福本莉子 松田元太(Travis Japan/ジャニーズJr.)
板垣瑞生 横田真悠 莉子
矢柴俊博 松本若菜

主題歌:まふまふ「栞」(A-Sketch)
原作:櫻いいよ「君が落とした青空」(スターツ出版刊)
監督:Yuki Saito 脚本:鹿目けい子 音楽:富貴晴美
©2022映画『君が落とした青空』製作委員会

高校3年生の実結(福本莉子)と修弥(松田元太)は交際して2年。付き合うきっかけになったのは「映画の日」。2人は毎月1日に、どんなことがあっても必ず一緒に映画を観に行く約束、その日も映画館デートへ向かっていた。しかし、修弥が急用を理由に映画館デートをキャンセルしてしまう。最近何かを隠しているような雰囲気だった修弥に、実結はどこか不安を感じていた。数時間後、「少し話したい」と連絡してきた修弥と会うため、実結は待ち合わせ場所に向かうが、目の前で修弥が交通事故に遭う。気を失った実結が目を覚ますと、それは事故当日の朝だった。実結は修弥を助け出そうと心に決めるが、何度も「同じ日」を繰り返す中で修弥が隠していた秘密を知る。

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板垣瑞生

俳優

2000年10月25日生まれ。東京都出身。『ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判』(15/成島出監督)で、1万人を超える大型オーディションから準主役を勝ち取り、その演技が評価され、日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。その後も主演を含む数々のTVドラマに出演し、近年では朝ドラ「エール」(NHK)や大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)でも注目を浴びた。映画では『初恋ロスタイム』(19/河合勇人監督)で映画初主演を果たし、『映像研には手を出すな!』(20/英勉監督)、『胸が鳴るのは君のせい』(21/髙橋洋人監督)など数々の話題作に出演。

Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Takahiro Iguchi, Stylist:Syuichi Ishibashi, Hair&Make:Shinji Okuyama(barrel)