「金魚妻」はしっかりと大人の恋愛の物語が描かれている作品
――ドラマでは、浅草や海、花火など、さまざまな美しい場面がありました。篠原さんが印象に残っているシーンはありますか?
篠原 浅草で人力車に乗ったり、仲見世通りで何かを食べるシーンは、外国の方が見ても面白いのではないかと思います。見ているだけで行ったような気持ちになれますし、そう感じてくれたらいいなぁと思いながら撮影していました。
――浅草にはプライベートでも行かれますか?
篠原 コロナ禍ということもあって、最近はなかなか行く機会がなくなってしまいましたが、上京前に群馬から通っていた頃は浅草で時間を潰すことも多かったので、思い出の街です。
――完成した作品をご覧になった感想を教えてください。
篠原 すごく面白かったです。内容を知っていても楽しめるなと思いました。自分自身が出ていないシーンはどのように描いているんだろうとドキドキしましたし、最終的に私も露出シーンを撮るということもあって、撮影中から「みんなはどんな風に撮っているんだろう」と気になっていました(笑)。
――印象的なエピソードがあれば教えてください。
篠原 「弁当妻」はびっくりしました。他の男の人が自分の妻を抱いているのを見たいって……ドキドキするし、想像できない話だなと思いました。オムニバス形式なので、観ている方も私はこれだな、僕はこれだなと、それぞれに当てはめて観てほしいです。
――今作はNetflixで全世界に配信される作品です。そのあたりは意識されましたか?
篠原 世界中で観られるからという感覚ではやっていなかったです。それだけを意識するのも違うし、そんなに器用ではないので、普通に「日本の作品はこうです。いかがでしょうか?」という形がいいのかなと思いました。大胆なセクシーな部分もあって、しっかりと大人の恋愛の物語が描かれている作品は日本では初めてだという自信を持って、演じさせていただきました。
――普段、Netflixの作品はご覧になりますか?
篠原 「ペーパー・ハウス」は面白かったです。あと「今、私たちの学校は…」は、2日間で一気に観ました。すごく単純なんですけど、その単純さにそそられますし、「次はどうなるんだろう、早く終わりが見たい」という気持ちになります。
――さくらにとって、夫のDVやパワハラから逃げ出したことは大きな一歩だったと思います。篠原さんは新たな一歩を踏み出すとき、思い切りを大切にしますか?それとも慎重に考えますか?
篠原 どちらかと言えば、思い切りがあったほうがいいと思います。そのテンションってなかなか生まれないし、エネルギーがないと作れないものです。もちろん慎重に考えることもすごくエネルギー必要だとは思いますが、出会いや自分を変えるということはある意味、運ですからね。思い切りという、なかなか降りてこないアンテナを大切にしたほうがいいと思います。
――今作では理屈抜きに惹かれ合ってしまう、さまざまな関係が描かれていますが、篠原さんにとって抗えないくらい好きなものはありますか?
篠原 辛いものがすごく好きです。分かりやすく言うと、10辛まであるココイチのカレー。3からスタートして徐々に上げていった結果、辛いなと思ったのが6。6まで行ったら7に行こう、7まで行ったら8、8から9と上げて、9の時点でかなり辛かったので、まだ10には行けていません(笑)。