200万回再生数を誇る「ザ・エレクトリカルパレーズ」とは?
そういった試行錯誤を繰り返した過去もあって、屋敷は「YouTubeは再生回数のためだけにやるわけじゃない、重要なのは面白さ」と断言。
「TVだと視聴率が悪ければ、自分たちが続けたくても終わってしまいますけど、自分が面白いと思ったこと、やりたいことを精いっぱいやることが大切です」と力説する。
その言葉どおり、2020年に話題になった動画「ザ・エレクトリカルパレーズ」について話題が及ぶと、屋敷は「ラジオで僕らが話したことを作家が聞いて、それを映画にしたい」というのがきっかけだったという。
「ザ・エレクトリカルパレーズ」は、NSC東京校17期生に所属していたザ・エレクトリカルパレーズという謎のグループについて、ニューヨークらが10年越しに17期生たちに取材を重ねて、彼らの正体を解明していくドキュメンタリー映画。
東京03・飯塚悟志や『水曜日のダウンタウン』のディレクターである藤井健太郎氏もツイッターで本作を絶賛。現時点で200万回再生まで達しており、口コミでどんどん広がっていくさまは、2018年にヒットした上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』を彷彿とさせる。
「ノリでやっていたことが、まさかここまでの作品になるとは思ってもいなかった」と驚きを隠せない屋敷。
さらにYouTubeがキッカケとなって決まった仕事も多く、「『アメトーーク!』のラルク芸人は、もともとYouTubeで僕らがラルクについてしゃべっている動画を番組のスタッフさんが観てくれたんです」と番組出演の裏側を明かす。
そういったことから「業界視聴率は高いのでは?」という質問に対して、嶋佐は「それは分からない」と言いつつも、屋敷は「TVスタッフがYouTubeを見てくれているので、打ち合わせでも話がスムーズに進むことが多くなった」と、仕事に関して良い方向に作用していると語る。
そして、「自分たちのやりたいことを突き詰めていった結果が現在だと思う。タピオカでバズっていたら、こんなことになっていなかった」と笑いを誘った。