自分が何になりたいか、何を目指したいのか、やりたいことを明確にする

講義のラストでは、ニューヨークが参加者からの質問を受けて、それぞれ答えていくことに。

「知名度がない芸人がYouTubeを始めるにあたって、どんなアドバイスを送るか?」という質問に対して、嶋佐は頭を抱えながらも、「何がバズるか分からないし、狙ってやって外れたら一番しんどいと思う。芸人ならネタも頑張らないといけないし、最初はやりたいことを無理なくやっていくしかないんじゃないかな」と、後輩芸人に気遣いつつ答える。

さらに「ニューヨークから見た理想的な芸人のYouTubeチャンネルは?」という質問に、屋敷は「他の芸人が真似できないことをやっている人は強いと思う」と正直に胸の内を明かした上で、「でも、『この芸人のようになりたい』というのではなくて、自分たちのスタイルを高めていくしかない」と真摯に答える。

そして、屋敷は「自分たちが芸人1年目のときと比べて、今の若手はネタ作り以外にSNSやYouTubeも頑張らないといけないから大変だと思う」と後輩たちに気遣いを見せる。嶋佐も「サボることができないよね。そのぶん可能性が多いとは思うけれど」と語った。

屋敷は「だから、自分が最初どんな人物になりたかったのかを忘れてはダメだよね。どんどんブレていって、自分が何になりたかったのか見失わないようにしないと」と、優しくアドバイスを送った。

講義終了後のマスコミによる囲み取材で、屋敷は「僕らはYouTubeで当てたわけではないので、今回の講義で果たして参考になるようなことを言えたのかな」と振り返る。

そして、YouTubeチャンネルの今後の展望を聞かれると、嶋佐は「海外ロケに行きたい」と希望を述べた。屋敷は「『アメトーーク!』を意識しているわけではない」と前置きして、「『アメトーーク!』でやっていなさそうな企画をやりたい。NSCを一度辞めて入り直した芸人とか、事務所に入らず何年もフリーでやっている芸人の話を聞くとか」と具体的なプランを披露。

そして改めてYouTubeというメディアについて感想を聞かれて、嶋佐は「年齢に関係なくできるところが魅力だと思う」と話す。屋敷は「YouTubeは決して若い人だけのものじゃない。誰でも本当に好きなことができるメディアだと思います」と語り、デジタルコンテンツの可能性をアピールした。

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来年40周年を迎えるNSC、スタッフの養成所「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」、パフォーマーを育てる「YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)」、よしもとのデジタルスクール「YDA(よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー)」、この4校のカリキュラムを高校3年間で学ぶ「吉本興業高等学院」の5校からなる「よしもとアカデミー」では、2022年度生徒を募集中。

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