自分のやりたいと思うことを信じてやってみた

――俳優になろうという決断に、周囲の反応はいかがでしたか?

日比 家族やスタッフさんに相談したら、いろんな人から、「もちろん自分がやりたいことだから止めはしないしいいと思う。ただゼロからのスタートになるよ。それでもいいの?」と言われました。でも人生は一度きりですし、自分のやりたいと思うことを信じてやってみようと思いました。

――実際に俳優の道に進んでみていかがでしたか?

日比 最初は吸収することがたくさんあるし、全部がキラキラして見えました。初めてドラマデビューしたときは、「こうやって撮影してるんだ!」「ロケ地とかのスケジュールを調整しながらバラバラで撮っていくんだ、時系列じゃないんだ!」。と全てが新鮮で楽しかった記憶があります。ただいろんな現場を経験させていただくと、その分、いろんな壁も増えていきます。「もっとたくさん映画やドラマを見て引き出しをいっぱい持っていたら、違った提案ができたかもしれない」とか、「現場で言われたことは、もしかしたらこういうことだったかもしれない」と後で気づいたり。そういうときは悔しい気持ちになりますが、ただ、その場で全力を出して撮ったものは大事な経験になるんです。今も、そういうことの積み重ねです。

――歌やダンスの経験は演技に活きていますか?

日比 あまり意識したことはありませんが、所作や背筋、体幹がキレイだと言われたことがあります。衣装でウエディングドレスを着たときには、ドレスのさばき方が上手だと褒めていただけたんですが、それはグループ時代に衣装でコルセットをつけていたことが多かったからかもしれません。無駄な経験って一つもないんです。

――最後に進路選択を控えるティーンにメッセージをお願いします。

日比 私自身、グループ活動休止になった時期が、ちょうど高校卒業と重なっていて本当に悩みました。でも自分がどうしてもやりたいと思って踏み出した一歩なら、どんな結果になっても、自分の中ですとんと落ちるというか、前を向いていけると思うんです。そのためにも自信や勇気を振り絞ってみることも大切です。「えい!」ってぴょんと飛んじゃえば、意外と上手くいったりすることもありますから。

Information

dTV オリジナルドラマ『liar~すれ違う恋~』
dTVで独占配信中!

男女それぞれの視点で描かれる、幅広い世代の女性から支持を得た「liar」のオリジナルエピソードを映像化!主人公に古川雄輝、ヒロイン役に日比美思に迎え、空白の4年間を舞台に起こった、もう一つの恋の物語を描く。お互いに本音を隠したまますれ違う切なさ、男女のリアルな恋の駆け引きなど、大人の恋の難しさに翻弄され、感情が揺さぶられる。交錯した男女の恋愛模様の行く末を描く

市川は新恋人とうまくいかず、恋愛スランプに陥っていた。
上司である出野は何かと市川を気遣うが、そんな中市川は、図らずも美紗緒への思いを断ち切れていないことに気づいてしまう。
いっぽう、美紗緒は仕事に打ち込む毎日を過ごしていたものの、出野から驚きの申し出を受けることになり--。

市川の上司でもあり、若くして部長に就任し東洋商社で一目置かれる存在の出野は、日々を多忙に過ごしていた。
ある夜、出野は不思議な猫に導かれ、とあるバーにたどり着いた。そこで出会ったのは猫のように不思議な雰囲気をまとった女性・ナオ。
出野とナオはお互いに惹かれあうが、なかなか本音を言えないまま関係を持ち、その関係を続けてゆく…。

市川と美紗緒。出野とナオ。交差するふたつの恋が最後にたどり着くのはーー?

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日比美思

俳優

1998年9月20日生まれ。神奈川県出身。2009年、『天才てれびくんMAX』(NHK教育、現Eテレ)の全国オーディションに合格。同年、ダンスヴォーカルグループ「Dream5」のヴォーカルメンバーとしてデビュー。2016年にグループ活動終了後、女優として活動を始める。主なドラマ出演に『さくらの親子丼2』(東海テレビ)、『太陽とオオカミくんには騙されない』(AbemaTV)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)、『真夏の少年~19452020』(テレビ朝日系)、主な映画出演に『恋のしずく』(2018年)、『町田くんの世界』(2019年)、『生きちゃった』(2021年)などがある。2022年4月13日(水)~4月17日(日)、東京・博品館劇場にて上演する東野圭吾の小説を原作としたオリジナル音楽劇『ガリレオ★CV2』に出演。

Photographer:Hirokazu Nishimura,Interviewer:Takahiro Iguchi