和の要素を取り入れたKADOKAWA DREAMSがジャッジポイントでトップに
「QUEEN BE」をテーマに掲げた「Benefit one MONOLIZ」が作り上げた作品は、「来日したアーティスト」のようなパフォーマンス。真紅の衣装に身を包んだ8人が、女性ラッパーの力強いラップに乗せて、スプリット、回転、肩抜き、倒立などを織り交ぜた、力強さと柔軟性を兼ね備えたゴージャスなSHOWを展開した。
オープニング映像で、TAKIが「男性のセクシーさを強調した」と力強く語った「SEGA SAMMY LUX」。その言葉通り、ラメの入ったスーツにネックレスとギラギラしたセクシーなファッションに山高帽を合わせて、ヴォーカル・グループのようにマイクスタンドを使ったスタイルのオープニングで度肝を抜く。ビートを前面に押し出したR&Bサウンドに寄り添うように細やかな動きを見せたかと思うと、ステージ全体をダイナミックに躍動するという緩急の付けた構成が見事で、73,5点という高得点で首位に立つ。
「CyberAgent Legit」の作品は、リーダーのTAKUMIが、たまたま通りかかった雨の日の遊園地で感じた「怖さと幻想的な風景」を表現。白に様々な色のペイントが施された衣装を身にまとい、静謐なサウンドに合わせて、ための効いた動きで不気味さを醸し出す。おのおのがアンブレラを手に取り、ピンクのスーツに早着替えすると一転。まさに遊園地のような、めくるめく風景をポッピンに上手く落とし込む。
「KADOKAWA DREAMS」は「母国の日本」という異色のテーマで、オープニング映像では「今まで見せて来なかった女性らしさ」を見どころに挙げる。三度笠に忍者のような装束に羽織という和のいでたちに、サウンドは和のテイストを取り入れたヒップホップという、まさに日本文化が横溢。くのいちを彷彿とさせる女性ダンサー3名を中心に、正座、お辞儀といったダンスにそぐわないような要素を巧みに取り入れ、和製ミュージカルを見ているような雅やかなパフォーマンスで75,5点をマークした。
トリを飾る「avex ROYALBRATS」は、センターを務めるかばおが、去年まで社会人とダンサーを掛け持ちしていた頃の思いをダンスで表現。やはり、かつては社会人ラッパーとして二足のわらじを履いていたDOTAMAのラップに合わせて、ファンキーなヒップホップダンスを展開。紐でがんじがらめにされることで会社に縛られる様を表現したり、そこから抜け出して自由を獲得した際に紙吹雪を散らしてジャケットを脱ぎ捨てるなど、様々なアイデアをちりばめてインパクトを残した。
2位に2点の差を付けたKADOKAWA DREAMSが、開幕戦以来の優勝を飾るかと思われたが、オーディエンスポイントを加算した結果は、SEGA SAMMY LUXの得点が上回り2連勝を飾った。2位はKADOKAWA DREAMS、3位はavex ROYALBRATS。SEGA SAMMY LUXとデッドヒートを繰り広げるFULLCAST RAISERZは4位に甘んじ、CHAMPIONSHIPポイントも75点でSEGA SAMMY LUXに並ばれたが、トータルポイントで辛うじて首位を守った。
SEGA SAMMY LUXとFULLCAST RAISERZが熾烈なトップ争いを繰り広げる一方で、CHAMPIONSHIP進出をかけて各チームがしのぎを削るD.LEAGUE。ROUND.9は2022年3月21日に開催。
第一生命 D.LEAGUE 21-22 REGULAR SEASON ROUND.8
日時:2022年2月28日(月)
会場:東京ガーデンシアター(東京・有明)
©D.LEAGUE21-22
Photographer:Keita Shibuya ,Reporter:Takahiro Iguchi