すごくピュアで可愛くて、お互いがお互いを高め合っている二人

――中島さんと共演されての印象を教えてください。

松本 いろいろな作品に参加させてもらう中で、出会いを大事にしていますが、今回は特に強く感じました。監督、カメラマンさん、メイクさんをはじめ、すごくいい環境の中で中島さんと出会えたことが良かったなと。影響を受けることがたくさんあったんです。

――どんな影響を受けましたか?

松本 私はどちらかというと「ちょっとずつ成長できたら」という感じですが、「こうなりたい」「こうしたい」と真っ直ぐに言える中島さんが素敵だなと思いました。すごく一生懸命な姿に影響をたくさん受けました。いろいろな役者さんを見ていて思うのは、どうしてもその人の内面が滲み出るということ。目からあふれるものとか、自分の芯がしっかりあって、それを信じている中島さんの素敵な部分が、晴人君に活かされているなと感じました。

――松本さんから見て、美咲と晴人の恋はいかがですか?

松本 羨ましい!すごくピュアだし、周りから見ていると可愛くて、お互いがお互いを高め合っている二人だなと思います。病気さえなければ、ずっと一緒にいるんだろうなと思いました。

――意外にも松本さんは恋愛映画に出演されたのが初めてだそうですね。

松本 ラブストーリーは初めてです。撮影は、段階を踏んで進んでいったので、出会ったばかりというシーンは、私と中島さんの出会いたての温度になっているし、付き合って2か月のシーンはもう仲良くなっている私たちの温度になっている。恋愛を描いた作品には、そういうものがしっかり出るんだなと考えさせられました。

――この作品を通して、どのようなことを感じましたか?

松本 これまでの俳優生活を振り返ってみても、大事な作品になりました。一番強く思ったのは「時間」というものに対する考え方です。美咲を演じた時間も、一瞬一瞬を大事にしたいなという気持ちで演じていたので、全部のシーンが大事なものになりました。時間って、その人の過ごし方次第で重くも軽くもなってしまう、尊いものだなと考えさせられました。