美しい水辺の街を舞台にしたヴァカンス映画

――瀬戸さんが主演を務める映画『クレマチスの窓辺』は、瀬戸さん演じる東京生まれ東京育ちの絵里が、地方の水辺の街でヴァカンスを過ごし、様々な人と交流することで、少しずつ気持ちが変化するストーリーです。初めて脚本を読んだときの印象を教えてください。
瀬戸 もともとヴァカンスに憧れがあったので、絵里と一緒に冒険というか、旅をするのが楽しみで、早く出発したい気持ちでいっぱいでした。

――ヴァカンス映画というジャンルは日本では珍しいように思います。ロケーションが行われた島根県松江市はいかがでしたか?

瀬戸 初めて行きましたが、街並みも風景もとてもきれいで、ご飯もおいしくて、絵里以上に楽しませていただきました(笑)。映画の時間軸と一緒で、撮影も1週間だったのですが、出雲の海に行くシーンは天気が悪くて、少し海が荒れていました。穏やかな海で撮影する予定でしたが、映像を見るとそれほど気にならない雰囲気になっていてよかったです。

――海のシーンは少し不穏な雰囲気もあって、それが絵里の表情にも反映されていたように思いました。

瀬戸 荒れた海の迫力がすごすぎて、演技を超えて衝撃を受けました。

――セリフが生々しくて、日常の生活を覗き見しているような感覚になりました。セリフは台本通りですか?

瀬戸 ほとんどのシーンが、アドリブとセリフが共存して、混ざり合っている形になっています。

――本作が劇場デビュー作となる永岡俊幸監督の演出はいかがでしたか?

瀬戸 自由度の高い現場で、監督も「セリフに縛られずに動いて大丈夫ですよ」と言ってくださいました。台本に書いてないシーンでも、突発的に「いいね、撮ろう!」となることもありました。その場でお芝居を見て、役者の動きを信頼して撮り方を決めてくださる方なので、監督の信頼に応えたいと思い続けた撮影期間でした。

――役者さんも含めた現場の雰囲気はいかがでしたか?

瀬戸 カメラが回っているときは真剣に取り組むのですが、それ以外は笑いの絶えない、すごく楽しくて明るい現場でした。