さらなる飛躍に向けた新たな挑戦

――ジャンさんは田中さん、松村さんとともに『2U』という楽曲で作詞作曲を担当されています。制作にあたり意識したことを聞かせてください。

ジャン これまでも『Set It Off』『New Game』など、ラッパー3人(ジャン、田中、松村)で表現している楽曲はありましたが、このアルバムを制作するにあたって「そういう曲がもう一つほしいよね」と。今回はだんだん日本でも取り上げられてきているUKドリルのビートを採用しつつ、アルバム全体の一部になるよう意識して制作しました。

田中 リリック面でスパドラの曲に参加するということは初めてで、思い描く像が明確に定まってなかった部分がありました。自分の伝えたいことを自分だからこそできる言い方、伝え方で発信するにはどうすればいいんだろうということを意識して試行錯誤しました。

松村 ラッパーの3人で『Set It Off』『New Game』を超えるような作品を作りたいし、スキルフルなものを見せたくて、UKドリルはスパドラとして挑戦したことがなかったけど、今の3人なら再現できるんじゃないかと。最初は満足いかないこともありましたが、最終的にはかっこいい作品に仕上がりました。歌詞を見ていただければわかると思いますが、今回はシンプルに見えて情報量も多いと思います。僕たちの伝えたいことがより詰まっているので、いろいろ受け取っていただけたらなと思います。

――2曲目の『Pioneer(Keep It Real)』は池田さんと韓国のトラックメーカー・Nameless A.K.A NLさんが共同で制作されています。

池田 もともとこういう曲がやりたいという理想像があった中で、ジャンルや歌詞の世界観、サウンドなどを含め、僕からNamelessさんにお会いして「こういうものがいいです」と説明させていただきました。Namelessさんは3rdアルバムでもご一緒させていただいたこともあり信頼感があります。ただ今回は、より自分の想像に寄り添ってもらう形で楽曲を作っていただきました。すごくかっこいい楽曲になったと思います。

――『Purple Moon』は、古川さんがご出演されているバラエティ番組『よるのブランチ』(TBS系)のエンディングテーマにもなっていました。

古川 個人的なご縁でタイアップをやらせていただくということもあって、はじめてのリスナーの方にも向けた楽曲にすることがテーマの1つでした。彪馬(池田)がトラック面についてはセレクトして、いいバランスを探ってくれました。スパドラが挑戦したことのないような路線ですが、しっかり自分たちで表現しきれるところというか、外に向けた部分とBLUE(ファンの総称)のみんなの内側にもしっかり届くバランスが取れた楽曲なのかなと。これからライブで披露するにあたっても大事にしていけそうな楽曲だと思っています。

――他にもタイの人気デュオ・Anatomy Rabbitとの『love or like (Tokyo) w/Anatomy Rabbit』、フランス人DJ、Vantageによる『君は1000%』のリミックスなど、海外クリエイターたちとのコラボも注目点だと思います。今後もこういったコラボレーションを積極的にしていきますか?

古川 そうですね。僕らも自分たちが満足するためだけにやっているわけではないし、いろいろな人たちに聞いてほしい、届いてほしいからこそ、もっともっと翼を広げていたい。そういった意味でも一歩踏み出せたというか、自分たちにとって名刺がわりにもなるような1枚。今までの作品ももちろん大事で、自分たちの礎となってはいますが、それを踏まえたうえで今回の作品がしっかり自分たちの軸になってくれるかなと思います。これからも、たくさんのクリエイターやアーティストの方と化学反応を生み出せるような楽曲を表現していけたら一番嬉しいです。