コンプレックスはカバーするのではなく「活かす」

――『メイクやパーツへの悩みが一気に解決! 知りたいこと全部知ってかわいくなるメイクの教科書』の見どころを教えてください。

かじえり この本では、コンプレックスをカバーする方法だけでなく「活かす」方法も紹介しています。たとえば丸顔なら、「丸顔カバーメイク」と「丸顔活かしメイク」の2種類を紹介しているんです。コンプレックスをカバーするメイク術は世の中にたくさんありますが、あえて活かすメイク術はあまりないので、そこが見どころですね。

――たしかに、「コンプレックスを活かす」というのは初めて聞きました。

かじえり 普通はコンプレックスって隠すイメージですよね。私もメイクを始めた理由のひとつは「コンプレックスをカバーして可愛くなりたい」でした。でも、メイクの研究をするうちに「隠すより活かそう」に認識が変わっていったんです。私はコンプレックスを悪いものだとは思っていなくて、みんなが当たり前に持っているものと捉えています。

――そう思えるようになったきっかけは?

かじえり 「結局はないものねだりなんだよなぁ」と気づいたからでしょうか。たとえば、私が友達に「二重幅が広いの羨ましいな」と言うとするじゃないですか。そしたら友達は「広いと眠そうに見えるから、かじえりくらいの幅がいい」と言うんですよ。みんなそうやって、自分にないものを欲しがるんです。それに気づいてからは、「どうせないものねだりなら、自分が持っているものを個性として活かすのがベストじゃない?」と思うようになりました。

――とてもポジティブな発想ですね。もともとポジティブな性格なのでしょうか?

かじえり いえ、昔は全然ポジティブじゃありませんでした。きれいな人を見ると、「いいなぁ、でも私はこんなんだし……」と、嫉妬すらせずに諦めていましたね。だけど、メイクの練習をすることでだんだんマインドが変化していきました。メイクが上達すると、まず顔が変わりますよね。顔が変わると、仕草や姿勢も変わるんです。背筋が伸びれば、考え方も前向きになっていく。それを、身をもって体験して、最終的に「個性が何より大事」「個性を活かそう」という考えにたどり着きました。

――どうしたら、自分の個性を活かしたメイクができるのでしょう?

かじえり まずは「自分の顔を知る」ことです。本の冒頭にも、自分の顔と好みを分析するチェックシートを用意しました。自分の顔を鏡でじっくり分析したことがある人って、意外と少ないと思うんです。なんとなく「自分の顔はこう」と思っていても、それが思い込みであることも。改めて自分の顔を細部まで観察・分析することが、似合うメイクに出会うコツだと思います。