きれいな花を咲かせるなら彪我とやりたい

彪我は引っ越し先も決まりつつあり、就職活動も順調な様子。一方、まったく曲作りが進まない雅功は気分転換に外に出かける。部屋に一人残った彪我は面接のイメージトレーニング。バンドの経験や音楽の力を語っていることから、音楽業界への就職を目指している様子。雅功に対しては冷たい態度を取っていたが、彪我自身も音楽が嫌いになったわけではなかったのだ。休憩中、自然とギターに手を伸ばし、楽しそうに歌い出したのは「お返しの約束」。音楽への熱が冷めた訳じゃなかった。

そこに予定よりも早く帰ってくる雅功。実は出かけたように見せてこっそり外で歌を聴いていたのだ。やはり彪我の音楽への情熱は全然冷めていない、改めてそう確信した雅功は「一緒にやりたい」と再び伝える。それでも彪我は自分ではなく、曲作りもできてリーダーシップのある人を紹介するとあくまでも突っぱねる。

音楽への誘いを受け入れない彪我に雅功は「きれいな花を咲かせるなら彪我とやりたい」と語り、ある提案をする。それは、彪我が引っ越して部屋を出て行ってしまうまでの一週間で曲を作り、その曲が良いと思ったらまた自分と組んで音楽をやってほしいというものだった。評価はあくまでも彪我の主観。「絶対(できた曲が)良いって言う訳ないじゃん!」、そう訴える彪我だが、雅功はそれでも良いと返す。

その後、彪我は着々と就活を進める中、雅功は自分の部屋にこもってひたすら楽曲制作に取り組む。一週間という時の流れが、二人が交互にめくっていくカレンダーで描き出される。細かい点だが、彼らの服装も日にちとともに変化していく。