大人が真剣にふざけているシーンを観て楽しんでほしい
――脚本・演出を手掛けている川尻恵太さんとは、これまでも何度かご一緒にお仕事をされていますね。
定本 ひらがなを擬人化した『ひらがな男子』(2018年)という作品で川尻さんと初めてお会いしてから、テレビ東京の『テレビ演劇 サクセス荘』や「青山表参道X」の2回目の舞台公演の演出もしていただきました。川尻さんの作る世界観はぶっ飛んでいるものもあるけれど、人とのつながりや気持ちの根底にあるものにちゃんと目を向けている、人としても僕にないものを持っている方です。だから、お会いしたり演出を受けたりするたびに学ばせていただく瞬間がたくさんあります。
――川尻さんは定本さんにはどのような演技指導をされていますか?
定本 否定をしないで、自分の得意なところをすごく伸ばしてくれるんです。もちろん話に沿っていないことをしたら軌道修正してもらいますが、基本的には僕が考えたものを尊重してくれます。
――どのような舞台に仕上がるのかとても楽しみです。では、読者に向けて『大迷惑』の見どころを教えてください。
定本 とにかく面白いし、くだらなくて笑えるところもたくさんあると思います。大人が真剣にふざけているシーンもあるので、そんな姿を観て楽しんでいただきたいです。内容は考えさせられる部分もありますが、生活に息苦しさを感じている人、「今日、笑いたいな」と思っている人がいたら、リフレッシュする意味でもぜひ観に来ていただけたらなと思います!