最後まで燃え尽きることのないメンバーの熱情
観客の手拍子を受けながら歌う「ネバーエンドロール」では、サビでパネルが漫画のコマ割りのようになり、歌詞がセリフのように映し出される演出も。また、男女の煮え切らない駆け引きがテーマの「半分相逢傘」では、吉澤要人の色気たっぷりな「これでどっちも悪いね」というセリフパートでは客席から熱い眼差しが向けられる。
続いて披露されたのは、げんじぶのロマンティシズムが爆発する「幽かな夜の夢」。曲中、突如として曲が止まり、小泉が「本当にありがとう」とつぶやく。そこからの武藤によるアカペラ歌唱は、彼の歌に対する矜持すら感じさせるほど圧巻の歌いっぷり。心の奥底から届けようとする歌声がメロディと絡み合う。その表現力の高さに観測者も息を飲んで歌声に耳を傾ける。
本編のラストは本日2度目となる「青、その他」。歌に込められた切なさや爽やかさを等身大の彼らが伸び伸びと見せつける。今回のライブはMCなどもあまりはさまず、パフォーマンス重視という潔いステージ。そのため、まるでメドレーのように楽曲が次々繰り出されていくのだが、終盤までそのクオリティーが落ちることはなかった。