大学では勉強と音楽活動を両立

――高校卒業後、工学系の大学に進学したそうですが、どのように進路を決めたのでしょうか?

Rin音 実は滑り止めだったんです。もともと学校の先生になりたくて、教育系の大学を受けたんですけど、しっかり落ちてしまって(笑)。それで滑り止めで受験して合格した大学に進学しました。その大学でも先生になる方法はあったんですけど、そもそも工学を学ぶのが初めてで分からないことばかり。全く勉
強が手につかなかったので先生は諦めて、ゆくゆくはシステムエンジニアや、それに関する会社を見つければいいかなと考えていました。

――先生を目指したのは何がきっかけだったんですか?

Rin音 小学生の頃、先生によくしてもらっていて。その先生がいなかったら、グレていたかもしれないし、引きこもりになっていたかもしれない。その先生のように、生徒に影響を与える人になりたいと思ったんです。

――Rin音さんはMCバトルで頭角を現し、大学在学中にデビューします。いつ頃、音楽の世界でやっていこうと決断したのでしょうか?

Rin音 決断というよりも間に合わなかっただけです(笑)。就活のタイミングで、テレビ出演などが重なって、気づいたらみんな就活が終わっていて。それを見て不安になって、もう音楽しかないなと。

――音楽活動で多忙の中、大学は4年で卒業できたんですよね。

Rin音 大学は成績もいいほうで卒業できたんですけど、ちゃんと勉強はするようにしてました。親がそうじゃないと好きなことをやらせてくれないタイプだったんです。勉強をしながら、ずっと音楽やり続けたのは自信になっています。

――ハイペースに音源を出して、MCバトルでも結果を出し、大学にも真面目に通うのは、そうとうストイックじゃないとできないことだと思います。

Rin音 そうですね。ただ自分の中で苦だとは思っていませんでした。好きじゃないことだったら僕もやれてなかったと思うんです。音楽を作るのも楽しいですし、作り終わった後の達成感も大きいですからね。ゲームしてる感覚と一緒です。

――大学卒業後、音楽一本でやるようになって生活も一変したのではないでしょうか。

Rin音 音楽制作は大学時代からやりたいタイミングでやっていたので、今も暇さえあれば曲を作っちゃいます。ゆっくり映画が観れてうれしいなとか、たくさんゲームができてうれしいなとか、料理を作れてうれしいなとか(笑)。自分の時間がたくさん取れて充実しています。

――今も生活の拠点は福岡ですが、上京しない理由はありますか?

Rin音 東京もいいと思うんですけど、とにかく人が多い。僕の街だったら、平日の昼間なんてみんな会社か学校で全然人はいないですし、車社会なので歩く人も少ない。だから大きな道を一人で独占して歩けるし、すごく開放感があるんです。東京はヘッドホンを着けて歩いているだけで、「服とか髪を見られてるのかな……」とか気にしちゃうんですよ(笑)。福岡はご飯もおいしいですし、本当に住みやすい街です。仕事をする上で、東京は便利ですけど、音源のやりとりはオンラインでできますし、楽曲制作する分には地元で十分です。