「ダークナイト」のジョーカーに衝撃を受け、芝居のすごさを知った

――キャリアについてお伺いします。中川さんはモデルとしてだけでなく、俳優としても活躍されていますが、芸能の世界に興味をもたれたきっかけを教えてください。

中川 映画関係の仕事をしていた父親の影響で、もともと映画を見る機会は多かったように思います。小学生にして「大脱走」や「恋する惑星」を見ていたくらい。帰宅部だった中学・高校時代もずっと映画を見ている日々で、次第に映画に興味を持つようになりました。なかでも「芝居ってすごいな」と思わせてくれたのは「ブロークバック・マウンテン」と「ダークナイト」のヒース・レジャーさん。「ブロークバック・マウンテン」では同性愛者を、「ダークナイト」ではジョーカーを演じていらっしゃるのですが、全く違う役なのにどちらも役としてはまっているというか、もうその人そのものにしか見えない。中学生の僕にはとにかく「ダークナイト」のジョーカーが刺激的過ぎて。こんなことができるようになりたいなと思ったのがきっかけですね。

――ご家族のお仕事の関係で、高校3年間を沖縄で過ごされていますね。最も多感な時期を、全く知らない土地で新たに人間関係を築いていかなければならないというのは簡単なことではないと思います。

中川 中学校から高校に進む時点でみんなそれぞれ別のところに行くので、そこまで抵抗はありませんでした。誰も知らない場所に行くという意味では、東京であっても沖縄であっても違いはなかったかなと思います。ただ、入学初日から前後の席の人に自分から話しかけたものの、とにかく方言が…何を言っているのかわからなかった(笑)。ちなみに沖縄では「お前」のことを「や」、「自分」のことは「わ」といいます。ただ、東京でも、沖縄でもみんなが夢中になっていることは同じだなと思いました。パズドラ、ONE PIECE、コールオブデューティ、フリースタイルダンジョン…当時はやっていたもののおかげで共通の話題が持てたから、仲良くなっていけたように思います。

――疎外感は感じなかったのですね。

中川 僕が通っていた高校はスポーツ強豪校ということもあり、全国から人が集まっていました。当初は僕もクラスの人に、「東京から来た人」という感じで見られるんだろうと思っていたのですが、物珍しそうに見られることは全くなかったですね。

――高校卒業後、美術大学に進学されます。

中川 受験勉強はしたくなかったのですが、絵を描くのは好きだったので、美大を受験しようと思いました。学科にもよりますが、僕が受験した美大の場合、入試の半分がデッサンでした。一般の大学に興味を持てる学部がなかったし、好きなことをする=試験勉強になるのはいいなと思ったんです。