8年越しで念願叶った初の日本武道館公演

結成7周年の2021年に14人体制となり、精力的なライブ活動を行ってきた虹のコンキスタドール。2021年のクリスマスイブに開催したワンマンライブでは、2022年4月16日・17日に日本武道館2DAYS公演を開催することを発表し、ファンを歓喜させた。

しかし今年1月11日、リーダーを務める的場華鈴と、体調不良のために休養中だった根本凪が、日本武道館公演をもってグループを卒業することを発表。結成メンバーの2人が同時に卒業するという事態に、ファンも動揺を隠せなかった。

初の日本武道館公演は卒業ライブでもあることから、別れの寂しさが伴う内容になる可能性もある。しかし卒業発表後に的場をインタビューした際、彼女は念願だった日本武道館公演について、「卒業ライブには絶対したくない。ただただ楽しいライブをやっていく中に感動があればいい」と力強く語っていた。

そして日本武道館公演初日。当初は参加予定のなかった根本も途中参加するというアナウンスが事前にあり、否応なしに開演前から期待感が高まる。スクリーンにメンバー一人ひとりの写真が映し出されるたびに、客席から大きな拍手が鳴り響き、あちこちでメンバーカラーのペンライトが灯される。

いよいよ開演。ディスコティークな「overture」に乗せて、キラキラした衣装を身にまとった13人が登場。ステージに整列すると、的場の「虹コン、日本武道館に来たぞー!」という掛け声と共に、「世界の中心で虹を叫んだサマー」が始まり、いきなりシンクロ率の高いダンスでチームワークの良さを見せつける。

ドリーミーなイントロから一転してロックサウンドになだれ込む「THE☆有頂天サマー!!」でエネルギッシュなマイクリレーを繰り広げ、「キミは無邪気な夏の女王~This Summer Girl Is an Innocent Mistress~」では指揮者に扮した鶴見萌がメンバーを統率するオープニングからパーティー感満載で一気に突き進む。

MCを挟んだ後の「ジャポニジフェス」では、和のテイストを前面に出したサウンドに合わせて、メンバーが3組に分かれて、両サイドとセンターステージに移動して客席を煽り、お祭り気分を盛り上げる。

「パラドキシカル・コンプレックス」では立体感のあるフォーメーションで華やかさを演出、スカビートが心地よい「パウダースノーランデブー」ではゲレンデを滑走するかのようなパフォーマンスに大和明桜のキュートなファルセットと隈本茉莉奈のソウルフルなヴォーカルが見事に溶け合い、「in(door)the Summer」では青春感漲るトラックに鶴見と石原愛梨沙の情感あふれる歌声がぐっと胸に迫る。