日記をつける根本的な面白さに改めて気づいた

――初の著書『トーフビーツの難聴日記』は2018年秋から、突発性難聴になったことをきっかけに書かれ始めた日記ですが、プライベートで起きたことや、その時々で思ったことがストレートに記されています。

tofubeats 僕は世間的に理知的だとか、変に小器用と思われている部分があるなと思っていて。そうじゃなくて、普通にこういう部分があるということを、ちゃんと出したいという気持ちがあったので、日々の本音なども普通に書きました。過去にブログを書いていた頃は、そういう部分も伝わっていたのですが、また世間に発信してもいい時期かなと思って世に出したんです。

――著書には日々、いろいろな人との出会いや交流も記されていますが、中でも印象的だったのが、今はメジャーで活躍しているアーティスト、NOAさんとの出会いでした。

tofubeats 当時、僕は都内に事務所を借りていて、近くのスーパーで今の奥さんと買い物をした後、横断歩道でドンキの袋を持って信号待ちをしていたら、めっちゃイケメンに声をかけられて。それがNOA君だったんです。当時は長い期間過ごしていた韓国から戻ってきたばかりで、ちょっと片言でした。「現代の日本にこんな10代の子がおるんか!」とビックリするぐらい礼儀正しくて、いい子なんですよね。しかもイケメンだったので、奥さんもザワザワしてました(笑)。

――後にNOAさんとは「TAXI」という曲で共演しますが、街中での偶然の出会いから交流が始まるのはドラマティックですね。

tofubeats 初対面のときに「韓国の事務所を辞めて帰ってきて、日本で事務所を探している」と言ってて、現在の事務所への所属が決まる前にも、いろいろと相談は受けていました。日記を書いていたときは、NOA君がこういう風になるなんて思ってもいませんでした。僕は中学生のときからmixiをやっていたし、高校生のときもブログの更新をしていたのですが、そのログを全部取ってあるんです。たまに読み返すと、今の自分から見てめっちゃ面白いんですよね。初めてクラブに出たときに、「失敗して音を止めました」みたいな記事を読むと味わいがあるんです。それで今回、日記をつける根本的な面白さに改めて気づいたし、それはアルバム作りにも似ているなと感じました。