お芝居の楽しさを実感できる現場

――今回は一人称視点の映像が多いのも特徴ですね。

本田 一人称視点を多用した映画自体が初めてでしたし、カメラやカメラに近いところを見てお芝居するのもあまり経験がなかったです。難しかったですが、カメラマンさんが以前一緒にお仕事をさせていただいた方でしたので、心強かったです。

――きさらぎ駅に辿りついてしまう、はすみ(佐藤江梨子)の目線として描かれる映像では、現場では誰かがはすみのセリフを言ったりされたのでしょうか?

本田 カメラマンさんが役者もされている方で、カメラマンさんがお芝居をしてくださるのに合わせていました。だから、すごくやりやすかったです。初めてのことが多い現場でしたが、いろんな撮り方が楽しかったです。みんなで一緒に作る雰囲気が大好きなので、苦戦したというより、達成感が大きかったです。

――ロケはどちらで撮影されましたか?

本田 地方ロケだったんですけど、キャストの車に乗って、寝て起きたら着いていたので詳しい場所は分からないんです……。

――実際のきさらぎ駅みたいですね。暗い場所での撮影は大丈夫でしたか?

本田 怖かったです!おばけも暗いのも小さい頃から全然克服できないんです。長回しが多いので、スタッフさんが映り込まないように離れて撮影していて、俳優とカメラマンしかいないような状況で、リアルに怖かったんです。

――演じていて特に怖かったシーンはありますか?

本田 映画を観ていただいたらわかると思うんですが、トンネルのシーンは全体が映るんです。だから特にスタッフさんとの距離が遠くて……。暗闇だから、タイミングを間違えたらケガしてしまうし、立ち止まる場所がズレても不自然になってしまうので、入念なチェックとリハーサルをして、何度も撮り直しました。でも撮影自体はすごく楽しくて、たまに滴が落ちてきたりすると、みんなで「うわー!」って騒いだりしてました(笑)。

――共演者の皆さんはいかがでしたか?

本田 すごくテンションが高かったと思います。主演の恒松(祐里)さんはすごく明るくて、現場を仕切ってくださる頼りになるお姉さんで、莉子さんや寺坂(頼我)さん、木原(瑠生)さんや私は、かなりテンションが高かったです。みんなで「寒いねー」とか言いながらワチャワチャして楽しかったです。

――改めて今回のご出演を振り返っての感想を教えてください。

本田 監督のおかげなのか、現場の雰囲気がシンプルに楽しかったです。お芝居の楽しさを実感できる現場というか。「私はお芝居が好きなんだな」って原点に戻れるような感覚があったので、この作品に携わらせてもらえて良かったなと思います。新たな発見や、新しいことをたくさん経験させていただきました。