17歳は自分の人生に責任を持てる年齢ではない

――Huluオリジナル「あなたに聴かせたい歌があるんだ」は、高校時代の同級生だった男⼥5人の若者が27歳と人生の岐路を迎え、理想と現実に葛藤する日々を描いた群像劇です。脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。

前田 誰もが経験するような、ありふれた話なんですけど、それぞれの視点から広がっていく物語が面白くて。脚本を読みながら、もどかしい時期って、ちょうどこれぐらいの年齢だよなと思い返していました。私は27歳のときに大きな失敗をしたとか、挫折をしたということはなかったですけど、結婚して子どもを妊娠するという大きな変化があったので、いろいろ考えるタイミングでした。

――前田さんが演じる島田まさみは17歳だった頃、27歳の英語教師(田中麗奈)に残酷な行為をしますが、それについてはどう感じましたか?

前田 そんなつもりはないけど人を傷つけちゃうことって10代にはよくある話なのかなと思います。まだ自分の人生にすら責任を持てる年齢ではないので、他人の気持ちを汲み取って考えることは、とても難しい年齢ですよね。英語教師に対しても、精神的に追い込むつもりで言ってる訳ではないし、もちろん一人の人生を狂わせるなんて思ってなかっただろうし。どちらかというと自分を正当化したのと、自分が子ども扱いされるもどかしさがあって、「大人ってむかつく!」というのは、子どものときのあるあるだと思うんです。

――まさみは紆余曲折あって、人気アイドル・八木今日子のモノマネをするモノマネ芸人になります。そしてある日突然大きな転機が訪れ、ある決断を下しますが、共感する部分はありましたか?

前田 私はまさみの開き直り方が好きです。自分の人生に流されるのが上手い子というか。何もやってないより、何者かになれたほうがいいので、間違っていることは一つもないんじゃないかなと思いますね。私自身、思い切りはいいほうですし(笑)。性格も似ているところがあって、登場人物の中でまさみが一番過去にしがみついてない子だと思うんですよね。私も過去を思い返して悩むというタイプではなく、未来のほうを見ている部分が大きいです。