言葉はなくてもお客さんからの強い思いを感じた
――昨年末~今年2月にかけて行われたライブツアーの模様を収録したBlu-ray『蒼井翔太 LIVE 2021-2022 WONDER lab. coRe』が6月29日に発売されます。3年越しのライブツアーとなりましたね。
蒼井 2020年に予定していたツアー「LIVE 2020 WONDER lab. DIMENSION」が無くなってしまったことでとても悔しい思いをしてきましたが、改めてツアーができると決まってからは、楽しみだ!という気持ちだけを胸に準備してきました。間が空いてしまってはいるものの、何かしらつなげられたらなという思いもあったので、1着目の衣装は「DIMENSION」で着る予定だった衣装を採用させていただきました。
――メイキング映像からは蒼井さんの並々ならぬこだわりを強く感じました。
蒼井 衣装はすべて自分でデザインしています。色や形などは、そのとき着たいと思った素材、つけたいと思ったアイテムからインスピレーションを得ています。衣装を担当するスタイリストさんからいろいろなアドバイスを受けたりしながら具現化していただきました。今回のライブは2着目の衣装で帽子を被っていますが、帽子に合わせて浮かんできた色・柄の衣装をデザインしました。楽曲のことも考えつつ、性別を超えた衣装を身にまといたいという思いがあるので、そのあたりはいろいろと考えています。
――セットリストを決めるにあたって、何か基準のようなものはありましたか?
蒼井 ”突っ走る“というイメージで組みました。バラードも歌いたい気持ちはありましたが、ずっと突っ走っているライブはなかなかない。新たな一面を見せられたらなという思いもあって。
――ジャンルも多彩ですし、一曲一曲それぞれが引き立っているという印象を受けました。
蒼井 リリースする楽曲はもちろん、ミュージックビデオ、ライブも、曲によってガラっと印象が変わる「七変化」を目指しています。
――お客さんは声が出せない状況なので盛り上げ方もかなり工夫されたのではないでしょうか?
蒼井 会場の一体感を高めたかったので、蒼井翔太のマスコットキャラクターを使った音ゲーを画面に流して、リズムに合わせてクラップできるようにしたり。とはいえ、皆さんが伝えたいのはやっぱり言葉だと思うので、声が出せないのはある意味致命的ともいえます。でも歌い終わってから次のMCを始めるまでのドリンクを飲みに行っている間も、皆さんはずっと拍手でつなげてくれていました。言葉では表せない気持ちを受け取ることができたという感覚はありました。
――照明も含め、ビジュアルや映像も疾走感のある、かなり凝ったものですね。
蒼井 今回のファイナルの会場の東京ガーデンシアターはとても横幅が広くて、皆さんを近くに感じられるような会場です。照明もできるだけ広く使ったりして、広がりを待たせるような感じにできないかなと思いました。僕のモットーでもある「目にも楽しいライブ」を実現するために、映像と楽曲、ダンスの融合という面でもいろいろとリクエストさせていただきました。