『Stamp Rally』は20代に書いた楽曲を詰め込んだ1枚

――6月20日の「CDTV ライブ!ライブ!」(TBS)では、6月22日にリリースされたデジタルEP『Stamp Rally』収録曲「Partner」をフルサイズで初披露されていましたね。

有華 緊張しました。でも地元の友達や、昔から応援してくれているファンの方たちが、「やっとテレビに出てくれた」「泣けた」と喜んでくれたのがうれしかったです。ただ緊張しすぎて、歌っている間の記憶がなくて。後から映像を見て「わりとやれていたんだな」と安心しました。

――今年の5月あたりでしょうか。「Partner」のTikTokがずいぶんバズりましたよね?

有華 「みんなが使ってくれたらうれしいな」と思っていましたが、狙ってできることでもないんです。GWの後半に、若いカップルの方々が使ってくれたことがきっかけで広がり始めました。私も有華チームのグループLINEで「再生数伸びてるね」などと言って見返したりしていたのですが、そのスピードがすごくて。信じられなくて、「ホンマ?」という気持ちでした。

――SNSに合わせた曲作りは意識されていましたか?

有華 「Partner」はCHIHIROさんとの共作で、CHIHIROさんが作ったデモに、あのサビの部分がまるまるあったんです。「このサビは中毒性があって、記憶に残るからTikTokのカップル動画で使われたらいいよね」という話はしていました。

――以前からそのようにいろいろと想定されていたのでしょうか?

有華 「一蓮星」という曲も、TikTokにサビの部分を乗せたことから始まった楽曲だったので、多少はありますね。SNSをきっかけに楽曲が広まることが多いので、そこから派生してくれたらとは思いました。ただ、TikTokが本格的に流行り出したのは、コロナ禍になってからだと思うんです。瑛人さんの「香水」が出てきたあたりから、SNSで流行る曲を意識し始めました。その前からInstagramにカバーやオリジナル曲は上げていましたが、これほど爆発的に広まるとは思いませんでした。

――今回のEPのタイトルにはどのような思いを込められましたか?

有華 『Stamp Rally』は、私が20代に書いた楽曲を詰め込んだ1枚にしたかったので、1曲1曲をスタンプにたとえて、それが全部集まったスタンプラリーというコンセプトにしました。

――そのほかの収録曲についてはいかがですか?

有華 「Partner」の歌詞は私の恋愛観をもとにCHIHIROさんと一緒に書いていったので、他人事ではない、私の経験がちゃんと書かれた曲だと思っています。歌い方もより女の子らしく、可愛く歌うことを強く意識しました。めちゃめちゃ続くサビの「あいあい」の歌い方も、レコーディングのときに話し合っていたら、あっという間に12時間ぐらい過ぎていて。「一蓮星」はコロナ禍で会いたい人に会えなかったり、遠距離恋愛をしていたりする人の気持ちを歌っています。少し早く亡くなってしまった甥っ子に「会えないけど心は繋がってるよ」という私自身の気持ちも込めて歌っている、思い入れの深い曲ですね。